まずチーズには「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」という2つの大きな分類があるって知っていましたか?
妊娠中は母子に影響のないプロセスチーズの摂取は良く、ナチュラルチーズの摂取はリスクがあるため見極めましょう!
とろけるチーズやさけるチーズにもそれぞれ「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」があるので注意です。
まず、ナチュラルチーズってどんなチーズなの?から、なんでナチュラルチーズはリスクがあるのか。
どんなチーズが食べられるのかをご紹介していきます!
そもそもナチュラルチーズとプロセスチーズってなに?
チーズには「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」という2つの大きな分類があると話しましたが、そもそもその違いって何なんでしょう??
見分ける方法として、商品パッケージの裏などに、原料について記載のある箇所があるかと思います。
その箇所の「種類別」の項目を見てみると、ナチュラルチーズやプロセスチーズと記載があるのでわかりやすいと思います!
ナチュラルチーズ
チーズの原料となる牛乳などのミルクを固め、発酵・熟成させたチーズのことを言います。
製造工程でミルクを40度程度までにしか加熱しないため、菌類などは死滅しません。
→菌類などがミルクに含まれる脂肪分を分解して発酵・熟成します。
菌類などを残すメリットとして、チーズ固有の味や風味が出てくることが特徴です。
チーズを作る地域や、気温、標高(テロワール)などで菌類などの活動や種類が変わってくるため、テロワールが変わると全く別のチーズになります。
テロワールは、元々ワインの製造にかかわる自然環境をまとめている単語でした。
気象、地形、標高などありとあらゆる自然環境のことを指しています。
プロセスチーズ
ナチュラルチーズを原料にして、加熱して溶かし、再度固めて成形したチーズのことを言います。
加熱して溶かしているため、菌類や酵母が死滅します。
そうすると、発酵・熟成ができなくなるため、どのタイミングで購入しても味や風味が一定になるんです。
この記事ではわかりやすいように書いています。
ナチュラルチーズをさらに分類した情報なども載せているので、見てもらえると嬉しいです!
結局なんで妊娠中にナチュラルチーズを食べちゃダメなの?
「製造工程でミルクを40度程度までにしか加熱しないため、菌類などは死滅しません。」と話しました。
菌類が生きていると、熟成が進み、チーズを食べる側としては美味しく感じられ利点になりますよね。
でも、妊娠している方にとってはリスクのある食べ物になってしまうんです。
何がリスクになるのか?
チーズの原料である無殺菌のミルクには様々な菌類が存在しており、リステリア菌やトキソプラズマに汚染されている場合があります。
一般的な免疫力を持っている成人であれば、リステリア菌の影響はないと考えて良いですが、妊娠中や老人などは免疫力が極端に低下しているので、リステリア菌による食中毒に罹りやすくなってしまいます。
トキソプラズマは、細菌の一種で成人が感染しても全く問題ありません。
ただ、胎児に感染してしまうと、障害が起きてしまうという報告があるため注意が必要です。
そのためナチュラルチーズ摂取を控えましょうね。ということですね!
リステリア菌による食中毒になったらどうなる
日本では食中毒報告はないそうですが、海外では一定数あるようで、
我が国のこれまでの食中毒統計では、リステリアによる食中毒の報告例はありませんが、食品安全委員会の評価書によると、リステリア感染症の推定患者数は年間200人(平成23年)とされています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055260.html
とのこと。
万が一妊娠中の方がリステリア菌に罹ってしまうと、流産・早産・死産になる可能性が。
無事出産できても髄膜炎などを発症してしまう恐れもあるようです。
注意として、無殺菌乳のみならず、生野菜や低温調理した食材にもごく少量含まれているようです。
ただ、一般的な免疫力を持っている成人であれば、リステリア菌の影響はないと考えて良いです。
トキソプラズマってなに?
もともと土の中にいるものですが、食物連鎖でネコや家畜などに寄生します。
寄生されている家畜のミルク(要は牛乳とかですね)を摂取すると感染することがあります。
日本のミルクは殺菌が義務付けられているため安心ですが、海外製のナチュラルチーズは無殺菌乳を使うことも多いため、注意が必要です。
トキソプラズマに感染したらどうなる
成人が感染しても問題なく、生食文化やナチュラルチーズを多く食べているフランス人は全人口の7割が感染しているといわれているほどです。
ただ、妊婦が感染し胎児も感染してしまうと、トキソプラズマ症を発症してしまう場合があるようです。
トキソプラズマ症を発症した胎児は、目や脳への障害、死産になることが報告されています。
食べていいチーズと注意したほうがいいチーズは?
改めて、商品名などで食べていいチーズ、注意したほうがいいチーズをまとめました!
主要なものを挙げていますので、ご参考にお願いします。
食べてもいいチーズ
プロセスチーズは食べてもOKです!パッケージの裏面を見て種類別:プロセスチーズの記載を確認しましょう。
一部ご紹介します!
- 雪印メグミルク 6Pチーズ
- 雪印メグミルク スライスチーズ
- QBB キャンディーチーズ
- 明治 北海道十勝カマンベール 切れてるタイプ
- 雪印メグミルク さけるチーズ プレーン
- とろけるチーズ系(生食用)
- キリ クリームチーズ
青くなっている文字はAmazonのリンクを張っています。
画像等ご参考ください。
注意すべきチーズ
基本的にナチュラルチーズと記載のあるものは自己判断にて。
- クラフト モッツァレラ フレッシュタイプ
- クラフト 100%パルメザンチーズ
- とろけるチーズ系(加熱用)→ピザなどに乗せて加熱したらOKです。
- 輸入品のチーズ全般
実際、国内で作られたナチュラルチーズやプロセスチーズは国産の生乳を使用していることが多いです。
(原料欄を見ると北海道100%など記載がある場合があります。)
国産の生乳は、事前に殺菌されていますのでほとんど安全だと言えるでしょう。
まとめると…
もしナチュラルチーズなどを食べてしまってもそこまで心配せずに良いと思います。
注意すべきチーズの箇所でも記載をしましたが、国内で作られたナチュラルチーズやプロセスチーズは国産の生乳を使用していることが多いです。
(原料欄を見ると北海道100%など記載がある場合があります。)
国産の生乳は、事前に殺菌されていますのでほとんど安全だと言えるでしょう。
また、海外産の無殺菌乳などを使って作っているナチュラルチーズでも、出荷前にリステリア菌などが含まれているか検査されています。
輸送時に増殖している可能性は0ではないため、海外製の無殺菌乳を使ったナチュラルチーズ避けたほうが良いのかもしれません。